ドラッカーは有名ですよね。とくに、もしドラで有名になりました。『マネジメント』はもしドラで知っているという人も多いかもしれません。マネジメントで有名なドラッカーですが、あまり戦略については書いていないと思います。原則的なことは、ところどころで書いている気もしますが、量的にはあまり言及していないような気がします。
そんなドラッカーですが、『イノベーションと企業家精神』には、企業家(Entrepreneur)の4つの戦略が紹介されています。
- 作者: P.F.ドラッカー,上田淳生
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2007/03/09
- メディア: 単行本
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企業家戦略
「企業家精神を発揮するには、企業家マネジメントすなわち組織の内部に関わるいくつかの原理と方法が必要である。これに加えて、組織の外部、すなわち市場に関わるいくつかの原理と方法が必要である。それが企業家戦略である。」(p.248)
企業家とありますが、Entrepreneurの訳語のようなので、起業家ということでもあるでしょう。
ここを簡単に言うと、起業家がうまくいくには、マネジメントと戦略が必要ということだと思います。
4つの企業家戦略
総力戦略、ゲリラ戦略、ニッチ戦略、顧客創造戦略があるということです。
「これら四つの戦略はいずれか一つを選べというものではない。そのうちの二つを組み合わせ、時には三つを組み合わせて一つの戦略とすることができる。また、はっきり区別できるものでもない。」(p.248)
ということで、曖昧な戦略ということです。
ただ、前の3つと最後の1つには、違いがあって、前の3つは、どうやってイノベーションを導入していくかという話で、最後の1つは、イノベーションそのものだということです。
戦略とマーケティング
企業家戦略は、市場に関わることだということです。大雑把に言ってしまえば、マーケティングに関わることということでしょう。
わたしが、最近、戦略のことが気になっているのは、マーケティングと関わることだろうというところがあります。
もちろん、まったく同じことではないでしょうけれど、関係はしていると考えています。このあたりも、戦略がわかりにくいことの理由の一つかもしれません。ただ、どこまでがマネジメントで、どこまでがマーケティング、どこまでが戦略かと分けることは、ある程度は意味があることでしょうけれど、分けることは目的ではないので、明確である必要もないでしょう。
戦略を知ることの意味
戦略とは、何をして、何をしないか、といったことを決めること、選んだものとなるのでしょう。
これらをどう決めると良いのか?
ここがわかると、どう動いていくと良いかも、自ずとわかってくるように思えます。
ここがわからないと、迷いがちになり、行動や方針がぶれていくのではないでしょうか。
そういう意味で言うと、経営者が知るというのはもちろんですが、個人でも知っておいて損はない話でもあるでしょう。戦略は、競争で勝つ勝たないという話でもありますが、自分がどう動くと良いかの話でもあるでしょうから。
『イノベーションと企業家精神』
- 作者: P.F.ドラッカー,上田淳生
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