『エッセンシャル思考』
最小の時間で成果を最大にする。こうできると良いですよね。
大切なことに力を集中して、成果を大きくする。
本書『エッセンシャル思考』では、このようにすることで、最小の時間で成果を最大にするということを目指すということです。
これが、エッセンシャル思考の基本的なスタンスです。
そして、大切なことに集中するために、「減らす技術」ということが書かれています。
『エッセンシャル思考』正しく減らす技術3つのステップ
1 見極める
2 捨てる
3 しくみ化する
これら3つのステップを行えると、大切なことに集中できるというわけです。
これらができれば、たしかに、大切なことに力を集中して、最小の時間で成果を最大にすることができそうです。
これらは、他の本などでも言われていることです。とは言え、この3つを組み合わせて書かれているところが新しいところではないでしょうか。
エッセンシャル思考:1 見極める技術
そして、まずは、見極めることが大切ということです。何を捨てて、何に集中するのか。
見極めるところから始めないことには、大切なことを捨ててしまっては意味がありません。
おそらく、この見極めるというところが、3つの中でも重要でしょう。
これしかないと思うことを選ぶ
「検索結果は多いよりも、少数精鋭のほうがいい。私たちの目的は、やってもやらなくてもいいことを何十ページもブラウズすることではない。「これしかない」と思えることを、ひとつだけ見つけることだ。」(p.144)
何をするかを見極める際には、基準を高くすることということです。
これしかない。一つだけ。
こう思えることを見つける。これが大切ということです。これを見つけることが、まずはできること。そこからですね。そうでないと、集中はできないでしょう。
わたしは、ビジョンを見つけるサポートをしているので、ビジョンに集中して実現していく人たちを見ると、やはりこれしかないとおもう強さを感じます。
ビジョンの描き方。ビジョンを描くには? | ミッションビジョンアクションブログ
「1000ものことにノーと言う」
こちらの、『スティーブ・ジョブズ驚異のイノベーション』に、ジョブズ氏は、1000のことにノーと言った。選択基準が厳しかったということが書かれています。
これしかないと思うことを選ぶために、ノーと言う。そういう姿勢が、見極めるには必要でしょう。
基準を高くして、これしかないを見極める。
エッセンシャル思考:2 捨てる
これができたら、あとは、「捨てる」。
これしかない、そのあとは、他は捨てるということです。あれもこれもをしない。
1つに集中するということですね。
いろいろなことに手を出すと、いろいろなことを中途半端にできるだけということになってしまう。それでは、大きな成果を出すのはむずかしいでしょうし、もったいない。
だから、捨てるということですね。
成果を生まない努力をやめる
今やっていることをやめたとして、問題がないようなら、やめる。
成果を生んでいないことはやめる。
そして、できた時間で、成果を生むようなこと行う。
これが、できれば、最小の時間で成果を最大にするようにしていけるでしょう。
エッセンシャル思考:3 しくみ化する
他のことを捨てることができたら、しくみ化を考える。
なるべく自動的にうまくいくようにする。そのための方法を考えて、実現する。
これがしくみ化ということでしょう。
1つに集中している上に、自動的にできるようにしたら、それはすごいですよね。労力がかからないわけですから。
ここまでできたら、正しく減らすことができたと言えるでしょう。
そして、こういう考え方ができると、エッセンシャル思考をしていると言えるわけですね。
本書自体は「エッセンシャル思考」か?
本書は、結構ページが多いです。エッセンシャル思考は、最小限でということを考えると長いということになるでしょう。
たしかに、長いですが、上の「正しく捨てる3つの技術」をどうやると実現できるかを説明するとなると、これぐらいは必要なのではないでしょうか。
もちろん、もっと短くもできるでしょう。ただ、そうなると、内容が伝わらない。
それでは、成果を上げるのはなかなかむずかしくなってしまいます。
そう考えると、「エッセンシャル思考」ということになるでしょう。
エッセンシャル思考の正しく減らす3つのステップで、最小の時間で成果を最大にする方法を、詳しく知りたい方は、読んでみると行動のヒントを見つけられるはずです。
ムダを削るという意味では、こちらの本も参考になるはずです。