表現力が豊かな文章。気の利いた文章。
文章を書きたいという人の中には、そんな文章を書きたいという人はいるのではないかと思います。
この『表現力豊かに、気の利いた文章が書ける』は、帯に出版のプロが教えるとあるように、元朝日新聞社書籍編集部部長の方が書かれています。
文章表現の基本的な話から、印象に残るような文章などまでについて書かれているので、文章に自信がないけれども、文章力を高めたいという人が手に取ってみると良いでしょう。
「自分の思いを素直に書く」ことが、文章の基本
「「こんな当たり前のことを書くと、笑われるかもしれない」と、われわれは思い込みがちだ。しかし、「自分が素直に思ったり、感じたり、考えたりしたこと」は、読み手の心に必ず届く。安心して、自信を持って書けば良い。」(p.14)
まず、文章の基本は、自分の思いを素直に書くこと、だそうです。だから、感じたことを変えてしまうというようなことはしなくて良いわけです。
ただ、この本を読み進めていくとわかりますが、そこにはある程度技術があるということがわかります。
想いをそのまま書けば良いというわけではない。相手にわかるように、伝わるように書く。本書の言う気の利いたというのは、そういうことなのだと思います。
いい文章に不可欠な、三つの要素
では、いい文章とはどういうものなのでしょうか?
・独自の視点
・新鮮な材料
・親切な構成
このような三つの要素があるものが、説得力のあるいい文章とのことです。
独自の自分なりの視点。新鮮な材料とは、新しい情報を使うということです。構成は、納得感がある親切な構成が大切とのことです。
たしかに、こういった要素がそろうと、いい文章に近くなるように思えます。
とくに、独自の視点は、おもしろいですよね。これがないと、なかなかいい文章とは思ってもらいにくいのではないでしょうか。
だから、上のような、当たり前のことを書くとどうなのだろう?と思ってしまうのだと思います。
「書き出し」では「結び」を、「結び」では「書き出し」を意識する
はじめとおわり。
はじめは、読みたいと思ってもらえるかどうかがあるので、力をいれますよね。
そして、おわり。結びが印象に残るかどうかを決めるところがあります。ここも力を入れたいところです。
だから、書き出しと結びを意識する。
これで、その文章が変わってくるでしょう。
いい文章とは、独自の視点を料理したもの
本書では、こうはっきりとは書かれていないのですが、おそらく、「いい文章」とは、自分独自の視点を料理したものなのだろうと思います。
視点、材料、構成。この三つを、食べ物を料理するように、自分なりにまとめていく。きっと構成はレシピみたいなものでしょう。
本書では、言葉選びや表現などについても書かれています。それらは、味付けのようなものなのだと思います。
文章を書くとは、料理をつくるようなもの。そういうことなのではないか。
こう考えると、「いい文章」を書きやすくなるかもしれません。
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