リーンスタートアップ
このブログに何度か登場しているこちらの『リーンスタートアップ』。
まだ、きちんと紹介していませんでした。というわけで、簡単に紹介しておきます。
起業はマネジメントだ。
本書の中で、何度か出てくる言葉です。
だとしたら、どうやってマネジメントすると良いのでしょうか?これが、本書のテーマだと思います。
構築ー計測ー学習:リーンスタートアップのフィードバックループ
「アイデアを製品にする、顧客の反応を計測する、そして方向転換するか辛抱するかを判断する−−これがスタートアップの基本である。だから、スタートアップを成功させるためには、このフィードバックループを順調に回すように社内の仕組みを調整しなければならない。」(p.18)
アイデアを製品にする:構築、そして顧客の反応を計測し、そこから学習して方向転換するかこのまま続けるかを判断する。
この「構築ー計測ー学習」のループを回す。このループを回せるように、会社を調整する。こういうことが、スタートアップには必要ということです。
ピボット(方向転換)
こういったことは言われてみれば、当たり前かもしれません。しかし、本書で興味深いと思ったのは、顧客の反応を計測して、反応が悪ければ、方向転換・ピボットするというところです。
たとえば、Googleは、はじめは検索エンジンのサーバーを売ろうとしていましたが、そののち検索結果の広告を入札式で売るようになりました。「方向を転換」しています。
方向転換の判断はむずかしい
始めから思惑通りにうまくいけば良いのですが、アイデアはそもそも仮説だったりします。これを検証してみて、うまくいかなかったときにどうするか。
ここが重要でしょう。
なぜなら、仮説が簡単にうまくいくのであれば、もっと起業して成功している人、会社がたくさんあって良いはずです。しかしそうなっていないのは、仮説通りうまくいかなかったときに、どうするかを判断して、さらなるアイデアや製品をつくることができるかが、むずかしいからでしょう。
グロースハック
さらに、成長のエンジンを見つけることについても書かれています。
このあたりを読んでから、『グロースハック』など、グロースハック関連の話を知ると、スタートアップや起業してからの成長につながるような施策を考えて、実行しやすくなるのではないでしょうか。
『グロースハック』「AARRR」モデル。ビジネスを急成長させるエンジン - ビジョンミッション成長ブログ
リーンスタートアップ:言うは易く行うは難し
この『リーンスタートアップ』は、少し分厚い本ですが、言われていることは、そうむずかしいことではないと思います。
ただですね、言うのは簡単ですが、実際に行うのは簡単かというと、それはまた別の問題のような気がします。
たとえば、うまくいかなかったときに、方向転換がうまくいくのか。うまくいくような新たなアイデアが見つかって製品にできるのか。
これが簡単にできるのであれば、成功するスタートアップはもっと多くて良いでしょう。
それでも、学習して、次の製品を構築することにつなげていく。実行する必要があることはわかっていても、できるかどうかはまた別の問題ではありますね。
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