このところ、「まんがでわかる」◯◯という、ビジネス書を解説する本が売れているようです。
おそらく、『まんがでわかる7つの習慣』が「火付け役」だったのだろうと思います。
それ以前にも、まんがでビジネス書などを解説しているものはありましたが、この本がヒットしたことで、さらに増えていったようです。
【オリコン ビジネス書ランキング1位】『7つの習慣』のまんが版が65万部突破!|株式会社 宝島社のプレスリリース
『7つの習慣』の要点をストーリーに織り込みわかりやすく簡潔に解説したことで、女性読者が5割以上を占めています。働く女性のみならず、自分磨きや自己啓発を目的とした主婦や20代の若い女性などにも、マンガで読めるということで手にとっていただいています。
女性にも人気ということですね。女性が主人公というところが良かったのでしょうか。
(「まんがでわかる」解説本は、主人公は女性というのが、ほとんどのように思います。)
2014年 ビジネス書ランキング※1位『まんがでわかる7つの習慣4.』 (プレスリリース) - エキサイトニュース
2014年のビジネス書ランキングでは1位で、「まんがでわかる7つの習慣」シリーズ累計は、124万部を突破しているとのことです。
また、『ザ・ゴール コミック版』 なども売れているようですね。
ここまでなぜ売れたのか。
わかりにくいことが、わかりやすい
読んでみるとわかりますが、わかりやすいです。
まんがですから、わかりやすくて当たり前ということもあるかもしれませんが、むずかしい言葉は極力使わないで、どういうことなのかをマンガで説明しています。
それでも、その本特有の言葉は使われていますが。
『7つの習慣』などは、翻訳本だからでしょうか、言葉遣いがむずかしいといったところがありますし、『ザ・ゴール』などは、言っていることがよくわからないということもあるでしょう。
そういったことを、マンガで噛み砕くように説明しているというのが良かったのだろうと思います。わかりにくいと、手にとっても無理だと思ってしまうでしょうから。
今まで知りたいと思っていたけれども、よくわからないという人が購入しているというのが多そうです。
ストーリー仕立てで「楽しめる」
マンガでストーリー仕立てです。
それほど複雑なストーリーというわけではなく、問題やうまくいかないことを解決していくという、普通のマンガというか、日常の延長のような感じです。
魔法や戦闘ロボットが出てくるわけではないですが、主人公が成長していくという、ある意味、黄金ストーリーというところは、楽しめるところではないでしょうか。
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こういった主人公が、難題の解決に向かって進んでいくというのは、洋の東西を問わず、好きな人は多いでしょう。 だから、売れたという面のはあるのでしょうね。
共感できる?
そうやって、わかりやすくストーリーで楽しめるように書かれているので、共感もしやすいのかもしれません。
ビジネス書は、理屈の部分が大きいので、共感するというのは、なかなかむずかしいところがあります。「まんがでわかる」解説本は、ビジネス書としては、女性にも売れているということですから、女性を主人公にしているものが多いのですが、共感できる部分があるということのように思います。
このあたりは、わたしが男性なのではっきりわかるわけではないですが、仕事や職場で成長したいと考えている女性が、手にとって、おもしろそう、おもしろいと感じるのだろうと思います。もちろん、男性にも売れているというのはあるのですけれども。
「もしドラ」からの流れ
おそらく、もしドラからの流れなのではないかと、わたしは思っています。
もしドラが売れて「ライトノベルっぽい」と言われ、それ以来、むずかしい本をまんがで解説したら売れるだろうと思っていました。やはり、日本は、「まんがの国」ですから。
もしドラの発売から少し時間が経ちましたが、わかりやすくておもしろい。そういうものは、売れる。こういうことなのだろうと思っています。
そして、まだ勢いがありそうですから、しばらく、一つのジャンルのようになるのかもしれません。