これだけ!プレゼンの本質
プレゼンの本質とは、何でしょうか?
これはなかなかむずかしい問いのように思います。人ぞれそれのような気もしますから。
『これだけ!プレゼンの本質』
本書では、プレゼンの本質から伝わる本質について書かれています。本書を参考にしつつ、プレゼンの本質を考えてみたいと思います。
仕事でのプレゼンは選ばれるようにする
仕事でプレゼンを行うときは、企画やアイデアが選ばれるようにするものでしょう。
企画を通すために、プレゼンを行う。
こういうものだと思います。では、プレゼンが選ばれるには、どうしたら良いのでしょうか?
選ばれるプレゼンが満たす3つの要件
1 コンセプト設計ーー価値を深堀する
2 シナリオ設計ーー表現を磨く
3 スタイル設計ーーメッセージを届ける
こういった3つの要件があると、プレゼンが選ばれやすい、企画が通りやすいということです。本書では、この3ステップを「ダイヤモンド・プレゼンテーション戦略」と呼んでいます。
プレゼンテーションは、プレゼント
「ダイヤモンド・プレゼンテーション戦略が、なぜダイヤモンドとネーミングされているかというと、プレゼンを「ダイヤモンドの指輪を恋人に贈るシチュエーション」になぞらえているから。そう、プレゼンテーションの語源は「プレゼント」。贈り物なのです。」(p.41)
ということで、プレゼンテーションは、「プレゼント」だということです。
プレゼンの本質:これだけ!プレゼンの本質
「ダイヤモンド3ステップのポイントを一言で言えば、「選ばれるプレゼンテーションには、“価値あるコンセプト”と“わかりやすさ”が必ず存在する」ということ。選ばれるプレゼンテーションは、他では代えられないほどの価値を提供してくれる(=コンセプト設計)。そして、その価値が受け手に伝わるように、徹底的にわかりやすい表現に仕立てている(=シナリオ設計)。だから、選ばれる。これこそが、プレゼンテーションの本質です。」(p.45)
価値あるコンセプトをわかりやすく伝えるから伝わる。
プレゼンテーションの本質は、ここにあるということです。
価値あるコンセプトは?
そうなると、伝え方の前に、何を伝えるのか。ここが大切になります。
価値あるコンセプトを考えることが大切です。
そして、ここがむずかしい。なぜなら、価値は、人それぞれのところがあるからです。
だから、誰に伝えるか、誰が伝えるかなどが大切になってきます。伝える相手が価値のあることだと思うようなことを考えて伝えないことには、価値は見いだせないでしょうから。
相手の頭の中を考えて、伝える。そういうことがポイントになってくるでしょう。しかし、これもそう簡単ではないでしょう。いくら想像したところで、自分は相手ではないですから。
プレゼンテーションは、「プレゼント」だとしても、相手が喜んでくれるものが何かがわからなかったら、プレゼントではなくなって、不要なものとなってしまいます。しかも、「プレゼント」やプレゼンのむずかしいところは、相手に見せてみないと、相手ですらそれが欲しいと思うかどうかはわからないところです。
観察から想像して提案する
では、どうするか?
相手を観察する。ここから始めるということになるのではないでしょうか。
相手になりきることできれば良いのですが、そうも行きません。だとしたら、相手の行動や言葉などを観察する。そういう中から、相手が欲しいだろうと思うことを想像して、提案する。
わかりやすい例で言えば、病気の人には病気が治る方法や優しい言葉などが欲しいことだったりするでしょう。忙しいビジネスパーソンには、時短の技術などが知りたいところでしょう。経営者には、商品をもっと売れる方法などを提案すれば、知りたいと思ってもらいやすいはずです。
そして、こういうことは、人によって違うので、観察する。そして観察から想像する。できれば、相手の想像を超える、より良い提案ができれば、選ばれるプレゼンになりやすいでしょう。
あとは、伝え方:これだけ!プレゼンの本質
あとは、その「価値あると思われるコンセプト」を、どう伝えるかです。
伝え方は、本書を読むなり、他のプレゼンの本などから学ぶと良いと思います。本書でも、このあと、伝え方について書かれています。
わかりやすいということが大切になってきます。どれだけ価値が合っても、相手が理解できない伝え方では、わかってもらえないでしょうから。
プレゼンのむずかしさは、価値提案
プレゼンは、慣れていないと緊張して失敗するということもあるでしょう。伝え方のうまい・下手もあると思います。
ただ、価値のないことをプレゼンされても、選ばれるということはないでしょう。そのような話を聞く時間ももったいない。そう思う人は多いのではないでしょうか。
相手にとって価値があると思われることを伝える。
ここが、まずあっての伝え方。
価値×伝え方。
これが、プレゼンの本質と言えそう。そんなふうに、本書から考えることが出来ました。
これだけ!プレゼンの本質
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