『成約率98%の秘訣』
営業で大切なこと。
それは、やはり売れることでしょう。そうなると、クロージングが大切になってきます。いくら会話が盛り上がって仲良くなったとしても、買ってもらえなければ、売上にはなりませんから。
『成約率98%の秘訣』
本書は、和田裕美氏が、営業の際にクロージングなどで大切にしていたことについて書かれています。
「成約率98%」とはすごいですよね。100人に会ったら、98人が成約する。営業をしている人にとっては、そこまですごくならないにしても、成約率が上がるというのは、成績に関わってくるということもあるでしょうから、大切でしょう。
詳しい話は本書を読んでもらうとして、わたしが印象に残ったところを紹介します。
「買いますか?」「買いませんか?」と聞けているか?
「「真面目でいい人なのに、売れない」とか「やる気もあるし、がんばっているのにそれほど売上が上がっていない」という場合、そのほとんどは、本人が「クロージング」をかけていないことが原因です。
要は、「買いますか?」「買いませんか?」と面と向かって聞けていないということです。」(p.31)
「買いますか?」と聞けない。これはあるでしょう。
断られるのが怖い。だから、クロージングできない。そして、聞かないから、売れない。
もちろん、ただ聞けば良いというものではありません。
しかし、聞かないことで、買ってもらえないというのはあります。だから、どうやってクロージングすると良いかを知ると変わってきますし、本書では、その方法について書かれています。
だからこそ
「「忙しくてカメラ教室に通う時間がないのですね。だからこそ、カメラの知識を深めてスキルアップしてほしいんです!仕事が2倍、3倍速くなって、いろいろな工夫も生まれて効率もばっちりです」
このように、お客様を否定するのではなく、一度肯定し、そこからさらに、お客様のプラスになるような提案を加えるわけです。」(p.71)
たとえば、このような方法があるということです。
相手が忙しいからむずかしいというときには、相手のことを否定して時間を作りましょうと言うのではなく、一度肯定して、さらに提案をする。
自分のことを否定されたい人はあまりいないでしょう。だから否定しないでおく。そして、相手のメリットになることも伝える。
こう言われたら、考えてみようかと思うのではないでしょうか。もちろん、提案にメリットを感じられないとしたら、購入を考えてみようとは思わないかもしれません。だから、相手のことを知るということが大切でしょうし、お客様が求めているものを提案できることがポイントになってくるでしょう。
お客様の未来を見て提案する
「ゴールは、あくまでお客様が本当にほしいと思う「未来」に設定してください。」(p.184)
結局、モノやサービスを購入するというのは、「未来」を購入しているのだと思います。ただ買っているというわけではなくて、未来を良くしたい、少なくとも悪くはしたくない。
だから、お客様がほしいと思う未来を見て、お客様に提案する。
メリットを伝えるというのも、ただ安いとか効果があるというだけではなくて、相手がほしいと思っていることを伝える。こういうことが大切なのですよね。
クロージングトーク事例があるのでわかりやすい
ただ、そうは言っても、こういうことお客様から聞き出したり、知ることはむずかしいところがあります。本書では、クロージングトーク事例がいろいろと紹介されています。
このトーク事例を読んで、練習してみると、どうやってお客様と話すと良いのか、ということがわかってくるでしょう。
クロージングができない理由に、どう話すと良いのかがわからないというのがあると思います。とくに営業を始めたばかりであったら、なおさらでしょう。
お客様がどういう未来を求めていて、どういう提案をすると良いのか。
そういうことをこれらのクロージングトーク事例から知ると、クロージングが変わってくるはずです。
営業の方はもちろんですが、何かを売っている方で、成約率を上げたいという方が読まれると参考になるはずです。読んでみてください。
『成約率98%の秘訣』