わかりにくいことの一つに、戦略というものがあると思います。
「戦略とは何か?」と言われても、なかなかこれという答えがないかもしれません。人それぞれ答えはあって、それがどれも正しいような気もしますし、間違っているような気もします。
「戦略とは何か?」を『孫子の兵法経営戦略」で考えてみる
戦略というと、『孫子』というのがあると思います。
戦略というと、他にもあると思いますが、まずは。
ただ、こちらを読んでも、すぐにビジネスに応用できるかというと、なかなかむずかしいような気もします。 ということで、こちらをご紹介します。
小さな会社こそが勝ち続ける 孫子の兵法経営戦略 (Asuka business & language book)
- 作者: 長尾一洋
- 出版社/メーカー: 明日香出版社
- 発売日: 2010/06/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 1人 クリック: 6回
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小さな会社のための「孫子」の考えの活用法について書かれている一冊です。
「孫子」は13篇からなり、本書では、69のポイントが紹介されています。
たとえば、有名な「風林火山」もこんな感じです。
営業力強化は風林火山を旗印にせよ
「営業の速きこと風の如く、傾聴すること林の如く、提案すること火の如く、値引かざること山の如し。営業風林火山を旗印にして強い営業部隊を作れ。」(p.124)
こういったことを目指して、営業部隊を作ると良いということです。必ずしも、全部が全部こうできるかはあるかもしれませんが、目指す方向としてこういうことだとのこと。
まずは、こういうところから始まって。
経営者・管理者失格の5つのタイプとは
「だめなリーダーの5つのタイプとは、「必死」「必生」「忿速」「廉潔」「愛民」。リーダーにふさわしい思慮と言動を常に心掛けよ。不適格リーダーは組織のガンとなる。」(p.142)
これは比較的わかりやすいところかもしれません。ただ、それぞれのタイプにあてはまらないようにするのは簡単ではないですね。臨機応変、しっかり現実に対応できるようにすることが大切なのだと思いますが、これがなかなかむずかしいから、リーダーはむずかしいように思えますから。
「孫子」は、兵法なので大将ということで、リーダーは昔からむずかしいものなのでしょうね。
相手が大きくても戦い方は必ずある
「強大な競合企業に対しても、決して対応する方法がないわけではない。相手が強大であるその理由こそが相手の動きを封じ込めるポイントであり、冷静に相手の急所を突くことが肝要である。」(p.172)
相手が強い、大きい。そんなときにどうするか?
スピードで対応しようということです。これは、他の本などでも言われることです。「孫子」が言い始めたことなのかもしれません。企業経営や仕事でも、スピードは大切でしょう。遅いと利益が出るまでに時間がかかるなどして、存続できなくなってしまうこともありますから。
競合が強いとしても、スピードで上回れば、例えば、自社の扱うカテゴリーで売れる新商品を先に発売できるとしたら、時間差で優位に立てることもあるでしょう。
戦略はやはりよくはわかりませんが
本書を読んだだけでは、「戦略とは何か?」ということは、ひと言で言えるものでもないかもしれません。「勝つための方法」といったところでしょうか。それでも、「孫子」をビジネスに活用するヒントが見つかるところもあると思います。
言葉の定義はわかったほうが良いのでしょうけれど、なかなかわからなかったり、人によって違ったりします。それが、コミュニケーションでは問題になる可能性はあるのですが、定義がなかなかしにくいものであれば、だいたいのところで理解しておいて共有する。あとは、実際に行動にしていく。こういうことが必要ではないでしょうか。
『孫子』も読んでみる
こういう解説書のような本を読んで理解してから、『孫子』も読んでみる。そうすると、いきなり『孫子』を読んでみるよりも理解しやすいですね。入門書や解説書は、そういう役割というか、使い方をすると良いのだと思います。
原典には違うことを書いてあったりすることもあるかもしれません。解説書のほうが、詳しかったりより良いことが書いてあることもあるでしょう。比較することで、違いがわかるということがあります。
入門書や解説書で満足しないで、原典もあわせて読んでみると良いですね。 わたしも再読しようと考えています。
戦略を完璧に実行しても成功するとは限らない『戦略のパラドックス』 - ビジョンミッション成長ブログ
小さな会社こそが勝ち続ける 孫子の兵法経営戦略 (Asuka business & language book)
- 作者: 長尾一洋
- 出版社/メーカー: 明日香出版社
- 発売日: 2010/06/12
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