TED。いろいろなプレゼンがされる場ですし、動画などもいろいろとありますね。
そんなTEDのプレゼンから、どんなプレゼンをすると良いかについて書かれている『TED TALKS スーパープレゼンを学ぶTED公式ガイド』。
TEDのスーパープレゼンからプレゼンについて学べる一冊です。
TED公式ガイドということで、本書は、TEDのキュレーターであるクリス・アンダーソン氏が書かれています。
ビジネス書の新刊の紹介は、こちらをどうぞ
TEDでプレゼンを学ぶ『TED TALKS スーパープレゼンを学ぶTED公式ガイド』
伝わるプレゼンをしたい。人を動かせる話し方をしたい。仕事などでは、そんなことを考える人も多いかもしれません。
『TED TALKS』を読むと、そのポイントや押さえておきたいことがわかると思います。
語る価値のあることを持っているか?
この本は、価値あるアイデアを持つ人なら、だれでも力のあるトークができることを大前提にしている。パブリックスピーキングで本当に大切なのは、自信でも、存在感でも、口のうまさでもない。「語る価値のあるなにか」を持っていることだ。(p.28)
語る価値のあることか?
これが、まずは大切ということです。
どうでもいいことを語っても、聞きたいという人はあまりいないでしょう。みな忙しいですし、興味を持ってもらえないでしょうから。
つまり、「どうか語るか」より「何を語るか」ということです。
本書では、これを「アイデア」と言っています。 世界の見方を変えてくれるような「アイデア」を語る。
プレゼンにしても、自分の話にしても、語る価値があるかどうか。
これが、話を聞いてもらうには、まず大切なことということです。
つかみと締めが肝心
トークを暗記してもしなくても、はじめと終わりが肝心だ。出だしの1分で、話を聞きたいと思わせないといけない。そして最後に何を言うかが、いちばん記憶に残る。
その間のトークはどんな風に話してもいいけれど、つかみの1分と締めの言葉は原稿に書き出して暗記することを強くおすすめする。それが、緊張せず自信を持って話し、インパクトを残すためのコツだ。(p.218)
はじめと終わりが肝心。
これは、たいていのことがそうでしょうね。そして、プレゼンや話を聞いてもらうには、はじめは大切ですよね。はじめがつまらなそうなら、聞こうとは思わないでしょうから。
どうやって「つかむ」か?
その方法も、本書『TED TALKS』では書かれています。
知りたい方は、本書を読んでみてください。
そして、終わり、締め。終わり良ければ全て良し、です。終わりに何を持ってくるか。やはり一番言いたいことを持ってきたいでしょう。そして、余韻があるようなこと。考えさせられるようなことを、最後に持ってきたいですよね。
そういう意味でも、「何を語るか」です。語りたいこと、語る価値があることなのかどうか。 ここは考えたいですよね。
何を語るか?
2人の世界的な政治リーダーを比べてみよう。片方はある人種の利益だけを訴え、もう片方は人類すべてに手を差し伸べている。どちらが最後により多くの支持を得るだろう?人間がどうしようもなく排他的で、心が狭く、差別的なら、後者の政治リーダーが勝つ見込みはゼロだ。
でも、僕はそうじゃないと信じている。人間の違いよりも共通点のほうが、はるかに意味があり、はるかに深い。僕らはみんな腹が減ったり、嘆いたり、苦しんだり、笑ったり、泣いたり、愛したりする。僕たちはみんな血を流す。夢を見る。みんな他人に共感し、相手の立場に立つことができる。そして先を見る目を持ったリーダーが、立ちあがってなにかを言う勇気を持つだれかが、みんなの中にある人間性を引き出し、育てることができる。(p.336)
何を語るか?
人間の中にある、善性を引き出すようなこと、こういうことを語る。もし、人間がより良い方向に進むことを望むなら、こういうことを語りたいですよね。
誰かが不倫したとか、悪事を働いたとか、裏切ったとか、そんな話ではなくて、やはり人間のより良い部分を引き出すような話を語るほうが良いですよね。
ニュースは事件や悪い面が伝えられることが多いです。そういうことを取り上げたければ取り上げれば良いですけれど、どうしたら良くなるのか。そういうことを考えて伝えたほうが、より価値があるだろうと思います。
他人を批判している暇があったら、自分や周りを良くするために時間を使いたいところです。
そして、プレゼンもそうであったほうが、心にインパクトが残って、世界の見方が変わって、行動も変わっていくことでしょう。
ブログも、何を書くか
ブログや本なども、「何を書くか」ですね。
書く意味や価値のあることなのか。これを考えたいですね。それなりに時間を使って書くわけですから。
読まれるブログは、やはり読む価値があることが書かれているから読むのでしょう。どうでも良いことなら、途中で読むのをやめれば良いですし。
どう語るかより、何を語るか
プレゼンや話し方の本などでは、どう語るかという話が多いです。本書も、そういったテクニックもたくさん紹介されています。
それはそれで大切なのですが、やはり何を語るか、語る価値のあることを語りたいですね。なぜなら、人生の時間は有限で、意味ある人生にしたいなら、どうでも良いことをしているのはもったいないことですから。
そして、そういうことは、単なる批判ではなくて、創造につながることだと思います。
仕事はもちろんですが、それは文学かもしれませんし、音楽かもしれません。人間の可能性を広げていくようなこと、人間の良いところを引き出すようなもの。そういうことを語る。
そういう話やプレゼンなら、聞きたいと思われるでしょうし、話す意味や価値があることをしていると言えるはずです。
伝えたいことがあるなら『TED TALKS スーパープレゼンを学ぶTED公式ガイド』
【プレゼン】『TED TALKS スーパープレゼンを学ぶTED公式ガイド』クリス・アンダーソン
もし何か伝えたいことがあるなら、本書『TED TALKS』を読むと、どう伝えると良いかがわかります。
まだ、伝えたいことがない。そんな人にも、伝えたいことの見つけ方もわかるかもしれません。TEDのトークがいろいろと実例として登場するので。
プレゼンや話し方、何を語るか、どう語るか、何を書くか、どう書くか。
こんなことを考えたい方が読まれると、自分のプレゼンや文章を改善しようと思わせてくれる一冊です。
少なくとも、「何を語るか」を考えさせてくれるはずです。
TEDのスピーチから学べるプレゼン術『TEDトーク 世界最高のプレゼン術【実践編】』
TEDからプレゼン術を学びたい方は、こちらもあわせてどうぞ。
さらに、プレゼンを改善したい方は、こちらの記事の本もどうぞ。