人には、クセがありますね。クセというと、行動のクセがよく言われますが、考え方にもクセがあります。
ダメなほうに考えるクセがあると、なかなか行動しなくなるというのはありそうですよね。どうせ行動してもうまくいかない。そう思ったら、動かなくなるというのはあるでしょう。
この点について、興味深い本があります。
「マインドセット」とは、考え方の枠組みというのでしょうか、信念というのか、モノの見方や考え方のことです。
本書の中で、とくに興味深いことが、以下の部分です。
『マインドセット「やればできる! 」の研究』「やればできる」と思うことのメリット。
マインドセットと学校の成績
われわれの調査で成績が落ちたのは、最初のマインドセットの評価で「こちこち」と判定された生徒たちだけだった。中学入学直後から成績が下がりはじめ、二年間にわたって、徐々にだが着実に低下していった。一方「しなやか」と判定された生徒たちは、二年間ずっと成績がアップし続けた。
「こちこち」マインドセット:努力しても、能力は変わらないと思っている
「しなやか」マインドセット:努力すれば、能力は伸ばせると思っている
基本的には、こういう考え方がありますよね。
「こちこち」の中学生は成績が落ちて、「しなやか」な中学生は、成績がアップしたということです。
もともと、成績にはほとんど違いがなかった。しかし、結果は違ってくる。
これは、やはり考え方の違いでしょう。
自分は変われる、自分はできる。そう考えれば、行動する。勉強もするでしょう。
自分は変われない、自分にはできない。そう考えたら、行動しない。勉強もしない。そうなりやすいですよね。
さらに、この本では、「こちこち」の人は、他人や環境のせいにしだすということも書かれていました。
努力しないことを自己正当化し始める
「こちこち」の人は、努力しないことを自己正当化し始めるということです。先生の教え方が悪いとか、自分以外のことを理由に努力しなくなる。
こうなってくると、自分を変えようとは思えないでしょう。原因は、自分以外にあると思っているわけですから。
こう考えると、楽なんですよね。自分以外の誰かや何かを責めていれば、自分は間違っていないということになりますから。でも、誰かや何かを責めても、自分や結果は変わらないでしょう。結果は、他の誰かがやってくれれば、変わることもあるかもしれませんが、自分を変えるのは自分ですから、変わらないですよね。
努力したからできるとは限らないが
勉強に限らないですが、スポーツや仕事も、努力したから、必ずしも望み通りの結果が出るとは限らないでしょう。
そういう意味では、「こちこち」マインドというか、現実的に考えれば、そこそこ「こちこち」というのが、現実をよくわかっているということになると思います。
ただですね。
「できない」と思っていたら、人間、動かないのではないでしょうか。
仮にやりたいと思っていても、あまりに実現の可能性が低過ぎたら、挑戦するのは、断念する。合理的というか、多くの人は、たいていそう判断するものでしょう。
そして、行動するにせよ、しないにせよ、うまくいかなかったら、あれは欲しく無かったとか言い出したりするかもしれません。「酸っぱい葡萄」ですよね。
無理そうだから挑戦したいという、変わった人もいると思いますが、たいていは無理だと思うことは、やらないですよね。
逆に、やれば「できる」はず、と思うと、実現したいなら、動きますよね。
これも、逆に、やればできるなら、やらないという、少しひねくれた?人もいるとは思いますが。
仕事でも同じ
仕事でも、考え方は同じでしょう。行動する前からできないと考えたら、できないと思うので、行動しない。だから、できない。
できる人は、ちょっとやってみようとか、調べてみようと思うのでしょうね。というか、そうやってやってみないとわからないから、試してみようと考えて、動く。
そこが、結果として「できる人」と「できない人」の差になっていってしまうのでしょう
努力したらできると思えるぐらいのことを行う
そうは言っても、これは絶対無理と思うことは、やらないですよね。
少し努力したらできる、と思えるぐらいのことを、たいていの人は行うということだろうと思います。
やはり、ちょっとやそっとではできないと思うことは、やらないでしょう。
少しの努力を積み重ねる
だから、少し努力したらできることを積み重ねると良いのですよね。
そういうことを続けられるかどうか。
自分を変えて、結果を変えられる人というのは、こういう人なのでしょうね。
長く続けられる技術については、こちらの本に書きました。続けるのも技術です。続けられるようになりたい方は、読んでみてください。
本『1つのことを長く続けられる技術』を紹介してもらったブログ・ツイートなどまとめ
まとめ:「やればできる」と思うことのメリット
やってもできない。そう思うと動けない、だからやらないで、できない。結果が変わらないというデメリットがありますね。
もちろん、やっていないから、失敗もしないというメリットはあるでしょうけれど、現状や結果は変わらないでしょうね。
やればできると思ったら、行動しますよね。努力します。そうしたら、努力した分は結果が出ますね。これは少し興味深いですが、長期的に見たら、努力した分の結果が出ますね。
だから、結果を変えたい、成果を増やしたい。そういう人は、「適切な」努力をすると良いですね。(適切な努力とは、目標や目的に合った努力です。ただ動けばいいというものではないですよね。念のため。)
適切な努力をするために、アクションプランを考えたりすると良いと思います。以下などを読んでみてください。
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