サッカー日本代表の新監督、アギーレ氏が来日しました。
これからの日本代表がどうなっていくのか気になるところですが、その前に、「ザックジャパン」のワールドカップについて、こんな記事がありました。
ザックジャパンの戦術的な問題は、主力と監督の“歩み寄り”が生んだ!?(1/6) [フットボール“新語録”] - Number Web - ナンバー
これまでの日本代表の反省、という話もあるのですが、組織と個人の問題解決について参考になる記事のように思いました。
考えたことを書いてみます。
戦術の問題をどうするか?という話です。
ザックジャパンは、ゴール前に引いた相手に、どうやって崩すのか、その問題を解決できずにいたわけですが、解決の方法を作り出す前に、問題をそのままにしてしまったために、ワールドカップで引いた相手を崩すことが、結果としてできなかったということです。
本田圭佑選手と遠藤保仁選手は、これまでの親善試合などから問題に気がついていたようです。
ピッチのサイドだけで崩すのでは限界がある。ピッチの中央も攻略しなくては。
監督に提言したようですが、 受け入れられなかった。そういうことのようです。
結局、本田が恐れていたことが、第2戦のギリシャ戦で現実になってしまう。日本は守備を固めるギリシャを崩すことができなかった。さらに言えば、第1戦のコートジボワール戦も1-2に逆転されてからは、相手が引いて似た展開になった。
前述の週刊サッカーダイジェストの遠藤のインタビューにこんなくだりがある。
「(ギリシャ戦の)ハーフタイムに本田と、『やっぱ中だな』って話をしたんですよ。中があっての外だと」
しかし本番の試合中に気がついても、すでに遠藤自身が語っているように、練習で取り組んでいなければできることは限られていた。
個人が気がついていても、組織として汲み上げることができないと、問題に直面しても解決できない。
そういうことはありますよね。
こういうときは、どうすると良いのでしょうか?
まず、リーダーやマネジャーは、問題を解決できるようにする必要がありますね。
だから、問題解決の方法をどうするかは別にしても、問題を解決する必要性を認識する必要があるでしょう。要は、話のテーマは、聞き入れるということです。
問題を問題だと認識しないと、解決しようとは思わないでしょうから。
この記事から、ザッケローニ監督が、引いた相手にどういう策を考えたのか、そもそも問題と思っていたのかはわかりません。しかし、問題、課題として、認識する必要がありますね。
プレーヤーや、組織の場合は部下などはどうすると良いのでしょうか?
問題の重要性を、わかりやすくリーダー・マネジャーに見せることが必要でしょう。
たいした問題ではないと思われたら、リーダー・マネジャーはそのままにしておくということがあるでしょうから。
昨年10月、日本は東欧に遠征し、セルビアに0-2で、ベラルーシに0-1で敗れた。W杯に出場しない中堅国に負けたことで、ザックジャパンは大きな批判にさらされた。ただし、その舞台裏では本田と遠藤が新たな「近い距離感」を試み、一定の手応えを得ていた。しかしザッケローニ監督の考えは違い、2人からの提案はベルギー遠征で「却下」されたのだった。
ここは、負けたのですから、問題をハッキリさせて、足りないことをできるようにする方向性をとれたら良かったのでしょうね。
問題が重大である理由や、どうすると良いか。こういうことを見せる。繰り返し伝える。リーダーが問題として認識する決定的な方法があるわけではないでしょうけれども、問題が重要であれば、手を変え品を変え繰り返し伝えることは大切でしょう。
「自分たちのサッカー」よりも、勝てるサッカー
ザックには(遅攻に問題があったが)確かなコンセプトがあり、「自分たちのサッカー」は間違いなく存在した。しかし、その言葉がイメージするものは、選手ごとに少しずつ異なっていたと言わざるをえない。
たしかに、こういうこともあるのですが、問題でもあるのですが、その前に、「自分たちのサッカー」をやれば、勝てる。そう思っていたところがあるような気がします。
つまり、自分たちは、勝てるぐらいに強いと思っていた。おごりというか、過大評価しているところがあったように思います。
よほど自信があるか、もしくは自信がない人が自分を鼓舞するために、こういう言葉は言うのではないでしょうか。
こういう言葉を言っても勝てるのは、本当に強いチームだけだと思います。
ザックジャパンは、ワールドカップで自分たちのサッカーに「こだわって」、負けた。
結果から言ってしまえば、そう言えます。
自分たちのスタイルや勝ちパターンは、それで勝てるのであれば持つことが大切でしょう。しかし、勝てないのであれば、持っている意味は、少なくとも短期的にはありません。自分たちのスタイル、やり方が、長期的には意味があるから持つということはあります。
そういう意味で言うと、「攻撃的なサッカー」をしようとおそらくしていた、日本代表の「自分たちのサッカー」の方向性は長期的にはありですが、まず「勝てるサッカー」をするという前提があって、「自分たちのサッカー」を目指すというのがあると思います。
「勝てるサッカー」をしつつ、「自分たちのサッカー」を目指す。
そういうことでしょう。
自分にこだわって負けるのは、親善試合や練習試合では何かしらの意味があるでしょうけれど、やはりワールドカップでは勝つためにやっているのであるのですから。
自分のやり方にこだわるのではなく
ここから考えられるのは、自分のやり方にこだわるのではなく、目標を達成するために、必要なことを行う、これが大切ということがわかります。
コミュニケーションの問題も含めて、むずかしいところがありますが、必要なことができるように取り組みたいものです。
ベースは4-3-3、アギーレ新監督「守備を固めて勝利を目指す」 | ゲキサカ[講談社]
アギーレ監督。
日本について「メキシコのプレースタイルに似ていると思っている。ボールの扱い方、試合中のバランスの考え方、とにかく守備に力を入れるということ」と指摘すると、基本となるチームスタイルとして「守備を固めて勝利を目指したい」と語った。
システムについては「ベースは4-3-3と考えている」と指摘。「試合の状況によって4-3-3から5-2-3に変化することもあるし、他の形に進化することもある。システムはフレキシブルに使っていこうと思っている。そのときの選手の状況、試合の展開によって変えていきたい」と、柔軟に使い分けていく考えを示した。
守備を固めて、勝利を目指す。システムは柔軟に。ということのようです。
アギーレ監督は、結構頑固という話を読んだことがありますが、やり方ではなく、勝利にこだわるようですね。
まずは、ロシアワールドカップ出場を目指して、チーム作りからということだと思うので楽しみにしたいです。
本田圭佑選手の「出した答えと今後の決意表明」 - ビジョンミッション成長ブログ