チーム。一人よりも大きな力を発揮するには、チームが必要でしょう。
仕事もチームで行いますよね。しかし、単に人が集まれば、良いチームができるというわけではないでしょう。
『超チーム力』では、チーム力を発揮するためのチームマネジメント、組織の作り方について書かれています。会社を変えるための組織マネジメントがわかります。
超チーム力 会社が変わる シリコンバレー式組織の科学 (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)
- 作者: リッチ・カールガードマイケル・S・マローン,濱野大道
- 出版社/メーカー: ハーパーコリンズ・ ジャパン
- 発売日: 2016/04/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
『超チーム力』最強チームを作るには?
最強チームの育て方
「研究によると、集団は次の二つの場合にトップパフォーマンスに達するーータスクと成果が純粋に集団作業の賜物であるケースと、純粋に個人の努力の賜物のケース。個人型と集団型の両方の要素を持ったあやふやな位置づけのチームでは、コミュニケーションや安定性、メンバーの満足といった面で必然的に問題が生じることになり、協力に必要な規範が根づきづらいのだ。」(p.152)
最高のパフォーマンスを発揮するには、個人型か集団型、どちからということです。
そのあいだだと、規範やルールがあやふやで問題が生じやすくなて、うまくいきにくいということです。
ここで、SASとAmazonの例が紹介されていました。SASは従業員を大切にする会社ということで集団型のチームです。Amazonは、超実力主義で個人型のチーム。中途半端だと、パフォーマンスを上げにくいということです。
プロセスの損失を食い止める
「1972年、アメリカの社会心理学者アイヴァン・スタイナーは、現在では広く引用されるようになった次の方程式を編み出した。
実際の集団生産性 = 潜在的な生産性 ー プロセスの損失」(p.155)
チームの生産性を高めるには、プロセスの損失を食い止めることが大切ということです。
チームメンバーが10人いるとして、10の生産性を発揮できるはずが、6と5とかになってしまうのは、プロセスの損失があるからですね。このプロセスの損失をなくすこと、これが、生産性やパフォーマンスを上げるには大切なわけです。
チームの構成人数
このあと、本書では、チームの構成人数の話になります。 人数が、プロセスの損失に関係しているということがわかります。
最適な構成人数は?といったことが書かれています。なるべく少ないほうが、良いということがわかりますが、では何人が良いのかといったあたりを具体的に知りたい方は本書を読んでみてください。
チームのサイズと構成がすべてを左右する
「チームが失敗に終わるときは、サイズが大きすぎる場合がほとんどであり、単に規模を大きくしても、多様性の促進にはつながらない。過去の偉大な試みの多くは、最小のチーム規模ーーつまり、二人組で行われたものばかりだ。」(p.20)
チームのサイズ。
何人が適正なのか。意外と考えないものかもしれません。人数が多くなると、プロセスの損失も起こりやすくなる。こういうことなのでしょう。
多様性は大切ですが、単に数が増えれば良いというものではない。その達成するタスクによって、必要な人数は変わってくる。少ないほうが良い。
こういうことですね。
チームがうまくいかない理由、チームをうまくいかせるには?
チームがうまくいかない理由は、要は、協力ができないからということです。
そして、チームをうまくいかせるには、協力できるようにする必要がある。
ただ、ここで、人数がかかわってきますし、そして、チームのライフサイクルにおいて、必要なことを知っておく必要があるということです。
チームを作るとき、始めるときに、キックオフミーティングなどを行ったりしますよね。そこから目標達成に至るまでのプロセスに何が必要なのか。わかっていないと、何をしたら良いかわからず、行動できません。そういった、チームのライフサイクルプロセスにおいて、必要なことについても本書では書かれています。
チームを成功に導くリーダーシップ
リーダーシップというと、いろいろな定義があるでしょう。チームにおいては、チームを成功に導くものが、リーダーシップということになるのではないでしょうか。
良いリーダーには、良いチームがある。チームにおけるリーダーシップではこう言えるでしょう。
しかし、そうは言っても、どういうチームを作るのか、メンバーは?構成人数は?どういうプロセスを経ると良いのか?といったことがわかっていないと、メンバーが協力できずに、潜在力を発揮できないということに終わってしまう。
チームにとって良いリーダーとは、チームを成功に導くリーダーだとして、そのためには、こういったチームを作る方法を知っていることがまずは求められるのでしょうね。
そういう意味で、本章『超チーム力』を読んでみると、チームを成功に導くリーダーに必要な知識を知ることができると思います。
まとめ:『超チーム力』
超チーム力 会社が変わる シリコンバレー式組織の科学 (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)
- 作者: リッチ・カールガードマイケル・S・マローン,濱野大道
- 出版社/メーカー: ハーパーコリンズ・ ジャパン
- 発売日: 2016/04/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
本書の原題は、“Team Genius”です。「チームで天才」といった意味ですね。一人の天才よりも、チームが大切と言ったりします。そういった意味の本書の原題でしょう。
とは言え、チームは、メンバーが集まればうまくいくというわけではなく、やはり必要なことがあると思います。 そういったことを知るための本として、本書読んでみると良いですね。
ビジネス書の新刊の情報は以下よりどうぞ