ポジティブ心理学という心理学における分野があるようです。より良く生きるための心理を研究しているものをこう呼ぶようです。
心理学はどちらかと言うと、問題解決のために発展してきた歴史があります。「マイナス」の原因を探って、解決する。そういうアプローチです。ポジティブ心理学は、それらとは違って、幸せや心地よさとはどういうところから来るのかということを探っています。
こちらの『ポジティブな人だけがうまくいく3:1の法則』は、その中の一冊と言われる本ですが、ネガティブさ、失敗するのではといった心配性がまったく不要だということは言っていません。
- 作者: バーバラ・フレドリクソン,植木理恵,高橋由紀子
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2010/06/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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幸せやレジリエンスには、ポジティブとネガティブの比率が大切だということです。
本書では、その比率は、ポジティブ3に対して、ネガティブ1、3:1以上だと良いということです。嫌なこと1に対して、うれしいこと3のような感じ以上だと、幸せな気持ちを感じながら生きていけるということでしょう。
この比率が適切かどうかについては、若干の意見の違いはあるようです。ただ、ネガティブさが多いと、あまり幸せを感じられないということはあるでしょうから、ポジティブ3:ネガティブ1以上が良いのでしょう。
ポジティブさの重要な6つの事実
1 ポジティビティは気分がいい
2 ポジティビティは精神の働きを広げる
3 ポジティビティはリソースを形成する
4 ポジティビティはレジリエンスを強化する
5 ポジティビティ比が3:1を超えると「繁栄」に向かう
6 ポジティビティ比は上げることができる
こういったことがあるということです。
ポジティブさについて言えること
ポジティブであれば、気分よく過ごせることが多いです。逆を考えると、ネガティブなのに気分がいいというのは、あまりないでしょう。
ポジティブさがあると、精神的な余裕ができる。
ポジティブさは、資源になるということです。とくに未来を築くための資源やエネルギーになるとのこと。
ポジティブであれば、辛いことがあっても、耐えやすいですよね。ネガティブでありながら、辛いことがあったとしたら、よほど強くないと耐えられないでしょう。
ネガティブも不要というわけではなく、危険などを察知するには必要です。そして、その比率が3:1以上になると、創造性などが発揮しやすくなるということです。
そして、この比率は変えられるとのことです。
いつもポジティブでいる必要はない
ポジティブであることが大切と言われたりします。しかし、そうは言っても、いつもポジティブでいられるかというと、どうでしょうか。落ち込むこともありますよね。
だから、いつもポジティブであれ、ということではないということです。
このポジティブとネガティブの比率が、3:1だと、クリエイティブさを発揮できたり、前向きに仕事や生活に取り組むことができるということです。
1つ嫌なことがあったら、3つ楽しいことを考えてみる。1つ心配があったら、3つ楽しくなりそうなことをやってみる。
こういう感じで過ごしていると、うまくいきやすいということでしょう。
幸せだから成功する
成功したり、うまくいくと、うれしいですよね。だから、成功すると幸せということはあると思います。
ただ、では成功するのはどういう人か、というと、幸せだから成功しやすくなるというのがあるそうです。本書の言葉で言えば、ポジティブさが多いと、創造性を発揮できたり、レジリエンスが増えたりするので、成功しやすくなる。
いつもポジティブである必要はなくて、ときにはネガティブなことを考えてしまうのもありです。ただ、ポジティブなことをより多く考えるようにして、行動していく。
そうすると、成功しやすい。
少なくとも、ネガティブなことばかり考えているよりは、楽しいでしょう。そして、成功もしやすいのであれば、ポジティブなことを意識して考えてみるというのは良いですよね。
ポジティブさやネガティブさ。
こういったことを考えたい方が読んでみると、なるほどと思うことが他にも見つけられる一冊です。読んでみて、実践してみると良いと思います。
『ポジティブな人だけがうまくいく3:1の法則』バーバラ・フレドリクソン(著)
- 作者: バーバラ・フレドリクソン,植木理恵,高橋由紀子
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2010/06/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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