戦略を完璧に実行しても成功するとは限らない『戦略のパラドックス』
戦略がわかりにくい。
サッカーのワールドカップを見ていても、戦術がハマるときもあれば、ハマらないときもある。そして、そもそも、戦略が合っているのかどうかもよくわからない。
ということもあって、このところ、戦略などを考えています。
「戦略とは何か?」を『孫子の兵法経営戦略」で考えてみる - ビジョンミッション成長ブログ
戦略を考える上で、こちらの本を読んでみると、興味深いことがわかると思います。
- 作者: Michael E. Raynor,マイケル・E・レイナー,松下芳生,高橋淳一,櫻井祐子
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2008/01/18
- メディア: ハードカバー
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戦略のパラドックスとは?
戦略は、勝つため、成功するために考えるわけですが、その戦略を完璧に実行したとしても、成功するとは限らない。そういうことがある。
これを、本書では、「戦略のパラドックス」と呼んでいます。
戦略を考えることも大切なのですが、実行も大切ですよね。しかし、立てた戦略どおりに進められたとしても、成功できない、勝てないとしたら、何のために戦略を考える意味があるのでしょうか。
なぜ、戦略を実行してもうまくいかないのか?
戦略とは、未来についてのことです。未来に何かを実現するために考えているものです。計画などに似ています。
当然ながら、未来は、正確には予測できません。不確定要素があります。
戦略は、未来の予想に基づきます。おそらくこうなるだろうという前提があって、だからこういう戦略が有効だと考えるわけです。
しかし、未来が予測できなければ、戦略が有効かどうかは、未来にならないとわかりません。
そうなってしまうと、過去に立てた戦略を実行しても、欲しい成果が実現できるかはわからないことになってしまいます。
では、どうしたら良いのでしょうか?
計画を立てても、計画通りには行かないから計画しない。こういうことと似ていますが、この話は少し違いますよね。戦略を立てて、戦略通りに行っても、うまくいくかはわからない。未来がわからないから。
では、戦略を立てることは無駄なのでしょうか?
そんなことはありませんよね。戦略を実行してうまく行っている企業やチームがありますから。
どういうふうに戦略を立てるか?
戦略の立て方に工夫が必要なのだということが本書を読むとわかります。もちろん、未来は正確には予測できませんから、必ず成功する戦略を作れるわけではありません。
しかし、成功しやすい戦略を考えることは可能だということがわかります。このあたりを知りたい方は本書を読んでみてください。
そして、本書には、続きもあります。
- 作者: 松下芳生,泊輝幸,佐瀬真人,高橋淳一,高橋俊成,細川敦邦,大日方隆,西川陽介,デロイトトーマツコンサルティング
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2008/10/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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こちらは、業界別の考え方が紹介されています。
戦略を実際にどうやって考えると良いのか。それを業界別のケーススタディとして取り上げています。
戦略の実行、戦略の立案。
戦略を考える際に、読んでおきたい一冊ですね。
- 作者: Michael E. Raynor,マイケル・E・レイナー,松下芳生,高橋淳一,櫻井祐子
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2008/01/18
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