お寿司。好きな人は多いのではないでしょうか?
今の時代、リーズナブルな値段で、おいしいお寿司を食べるとなると、やはり回転寿司ということになるでしょうか。
今日はスシローの社長、豊崎賢一氏の『まっすぐバカ正直にやり続ける。』を、ご紹介します。スシローの哲学、商売への考え方を知ることができます。
また、本書は、豊崎社長の本ですが、スシローの創業者・清水義雄氏の言葉も数多く紹介されています。創業者の考え方なども興味深かった点です。
わたしが印象に残ったことを紹介します。
お客様を驚かせたとき「値打ち」が生まれる
「高くておいしいのは当たり前。
いくら安くても、マズければガッカリ。
清水は、どちらも「値打ち」がないと考えていました。
「安いし、こんなにおいしい!」と思ってもらえたときに、はじめて「値打ち」は生まれる。お客様の期待を超える商品を出すことで生まれる「驚き」こそが、「値打ち」だというわけです。そして、「値打ち」のあることをやり続けることが、長く商売を続ける秘訣だと考えていたのです。
だから、原価率は50%」(p.43)
値打ちがある。そう思ってもらえるのは、お客様が驚いたとき。こういうことだそうです。値打ちを感じなければ、お客様はお金は払いたくないでしょう。
値打ちのあることをやり続ける、これが長く商売をやり続ける秘訣ということです。値段以上の価値がある、そう感じてもらえれば、リピーターにもなってもらえるでしょう。
飲食店で、そういうことを感じるところと言えば、やはり味か量になってくると思います。おいしいか量が多いか。ここがないと驚きはむずかしいでしょう。もしくは、とことん安いか。
スシローは、お値打ちを実現するために、原価率50%ということで、業界の平均よりも寿司の原価を高く設定しているということですね。
「感情」が伴ったとき、「戦略」は動き出す。
「誰も口にしませんでしたが、みんな清水のことを慕っていたと思います。そして、人間として大事にされていると感じているからこそ、みんなが清水の商売哲学や戦略をわが物にすることができたのでしょう。それこそがスシロー躍進の原動力になったと思うのです。「感情」伴ったとき、はじめて「戦略」は動く」(p.62)
最近、戦略について、とくに実行について考えていました。
実行を見すえて戦略を立てることが大切『ブルー・オーシャン戦略』【感想・書評】 - ビジョンミッション成長ブログ
良い戦略とは?『良い戦略、悪い戦略』から - ビジョンミッション成長ブログ
戦略を実行しようと思うのは、感情で納得できたとき。そういうことなのだろうと思います。理性ももちろんですが、感情が伴ったとき、実行しやすくなるのでしょう。
長く商売するには、真面目に正しくやらなあかん。
創業者の清水氏はいつもこう言っていたそうです。
「ちょっと悪いことを考えたら、簡単に日銭を稼ぐことはできる。だけど、長い間商売をしていこうと思ったら、やっぱりお客さんがいちばん求めていることをちゃんとやっていくしかない。それは、おいしいお寿司をお腹いっぱい食べたいということ。そのために、真面目に正しくやらなあかん」(p.36)
まっすぐ真面目にやる。
長く商売を続けるには、ここが大切なのでしょうね。
自分たちだけの利益を考えてもだめでしょうし、お客様の利益だけでは、会社はつぶれてしまいます。
お客様が驚いてくれて、お値打ちだと思ってくれるようなことを続けていく。
この大切さを清水氏は考えて、従業員の方に伝えていたのでしょう。
商売哲学
本書は、創業者の清水氏の言葉だけではなく、スシローのこれまでやスシローが今大切にしている商売哲学というものが紹介されています。
豊崎氏も書かれていますが、哲学や考え方が基本となって、スシローをここまでにしてきたのでしょうし、商売において哲学が大切なのだと思います。考え方で、行動は変わってくるところがありますから。
商売の大切なところは、まずは、考え方にあるということがわかります。
スシローが本書に書いてあることをできているかどうかはあると思いますが、その前に、自分はどういう考え方で仕事やビジネスをしていくのか、そして、できているのかを考えたい。そういうことを考えさせられた本でした。
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