『自分の小さな「箱」から脱出する方法』。
- 作者: アービンジャーインスティチュート,金森重樹,冨永星
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2006/10/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 156人 クリック: 3,495回
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これまでも、本書を、紹介したいとは思っていたのですが、なかなかそういう気持ちにならず、再読の時間も取れなかったので。ようやく、時間を少し作れて、再読したので、少しご紹介します。人間関係に悩んでいる人は読んでみると良い一冊ですね。
問題があるとわかっていないことは、大きな問題
「もっと大きな問題というのは、自分が問題を抱えているということが、わたしには見えていなかった、という点なんだ」(p.29)
自分に問題があるという認識がないと、なおす必要性は感じないでしょう。
だから、自分と他人の関係で問題が起きたとしても、悪いのは相手で、自分ではないとなりやすいです。
自分が正しく、相手が間違っている、とどうして考えてしまうのか?
本書『自分の小さな「箱」から脱出する方法』は、「自己正当化」という話が、テーマの一つになっています。
自分が正しく、そして、そうなると、相手が間違っている。こういう考え方をどうして人はしてしまうのか。
それは、本書によれば、「箱」に入ってしまうから。箱とは何か、どうして箱に入ってしまうのか。そして、どうしたら「箱」から出ることができるのか。そういうことを知りたい方は、本書を読んでみてください。
なぜ、自分が正しく、相手が間違っている、が問題になるのか?
なぜ、「自分が正しく、相手が間違っている」が、問題になるのでしょうか?
仮に、誰もが見ても、ある人が正しく、ある人が間違っているという状況があったとして、それで相手を責めたとしても、責められた相手は、気持ちは良くはないでしょう。
しかも、たいてい、大きな問題になるようなことは、お互い「正しい」と思っていて、お互い「相手」が間違っていると思っていることだったりします。
そうなってしまうと、問題自体だけではなく、そういう相手の態度や姿勢に腹を立てたりしてしまうものです。
そんな状況になってしまうと、「正しい」か「間違っている」かばかりではなく、「好き・嫌い」のような話になってしまうこともあるでしょう。論理の話が、感情の話になってしまいます。
問題を作っていることにも
自分が「正しい」と考えると、相手にとっては、「嫌な人」になってしまうこともあるわけです。
そうなるとしたら、自分が「正しい」という考えが、新たな問題を作り出している面もあるでしょう。正しいと考えていると、そもそも相手が悪いという考えになりやすいですが、そう思ったところで、問題は解決しにくいでしょう。お互い正しいと思っていればなおさらですし、責められた相手は、「嫌な人」の話は聞かないということになってしまうかもしれません。
感情的な問題になったら
こういうことを法律で解決する。裁判などをする。そういう手段もあります。
しかし、感情的な問題になっていたら、法でどうこうできることではない面があります。
もっと違う方法が必要ということです。
論理と感情
少し脱線しますが、本書のおもしろいところというか、論理と感情の話なのですが、このように、論理的に感情の話をすることができるところだと思います。
感情というのは、わかりあえる人とはわかりあえますが、わかりあえない人とはまったくわかりあえないものでしょう。
論理は、基本的には、論理的であれば、誰もがわかる、少なくともそれなりの数の人にわかるものだと思います。 感情とは違ったように、わかりあえる方法でしょう。
わかりあうというときに、感情だけでわかりあえないとしたら、論理でわかりあえるということも考えてみると、違ってくる、ということがわかります。
人間関係における、「正しさ」や「感情」の話をどう扱うと良いか。
それを知りたい方は、本書を読んでみると良いですね。
自分の思考のクセという「箱」から出たいときに参考になる5冊 - ビジョンミッション成長ブログ
- 作者: アービンジャーインスティチュート,金森重樹,冨永星
- 出版社/メーカー: 大和書房
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