「言う」のと「やる」のでは大違い。そして、「できる」はもっと違う。
そんなことをこのところ考えていたりします。
そこで思い出したのが、『不格好経営』です。DeNAの創業者、南場智子氏が、DeNAの創業からこれまでを書いています。再読しました。
マッキンゼーのコンサルタントだった南場氏が、起業してどうにかこうにかDeNAを軌道に乗せていくというプロセスを書かれています。
本書では、コンサルタントとして、コンサルティングしていた経営陣に偉そうなことを言っていたけれども、実際に自分で起業・経営をやってみたら、そんな簡単なことではなかったということが印象に残っていました。今回も同じような印象ではあるのですが、感じたことなどをまとめておきます。
計画は大切、そのとおりに行かないにしても、そして
本書の書き方なのか、計画があったのかどうかイマイチはっきりしません。おそらく元コンサルタントの方なのであったのだろうと思います。外部から投資を獲得しているので、もちろんあったでしょう。
そして、計画はそのとおりに行かないにしても大切ですが、実行段階では、次々と出てくる問題に対処することができるということが大切になってくる。未来に起こりえる問題をどれだけ想定するかということも大切なのだと思います。
サービス開始前にシステムができていないというスタートだったDeNAですが、なんとかスタートしていく。
頼んでいたシステム会社にシステムができているか確認ができていなかったという初歩的なミスからこういうことになっています。実物を確認するというのは大切です。それでもダマされるということはあるわけですが。
失敗やミスをどうするか?
この本を読みながら、『一勝九敗』のことを考えていました。失敗を次にどう活かすか。
失敗しないに越したことはないですし、初歩的なミスは避けたいところですが、やったことがないことや挑戦しているとしたら、失敗はあるでしょう。うまくいかないことがあるでしょう。
差がついていくのは、ここなのではないかと思います。
失敗から何かを得る。
そして、未来に活かしていく。
これができるかどうか。挑戦していって、成長していくということは、そういうことなのではないか。そんなことを思います。
失敗から大きなものを得る
「私は、苦しいときにふたつのことを意識する。
ひとつは、とんでもない苦境ほど、素晴らしい立ち直りを魅せる格好のステージだと思って張り切ることにしている。そしてもうひとつは、必ず後から振り返って、あれがよかったね、と言える大きなプラスアルファの拾い物をしようと考える。」(p.005)
たぶんなのですが、大きな挑戦には大きな困難がつきものだと思います。もちろん困難なんてないほうがよいでしょうし、避けられる失敗は避けたいものです。
しかし、そこから得るものもある。得ようとする。
そういう考え方、姿勢でいれば、苦境で見えてくるものが変わってくる。
転んでもただでは起きぬ。
こう考えて行動できるかどうか。
人間、完璧ではないでしょう。
大きな失敗、小さな失敗あるでしょう。
失敗さえも活かす。
こう思えたら、たいていのことは、うまくいくのではないでしょうか。