戦略について気になっているので、最近、この『[エッセンシャル版]マイケル・ポーターの競争戦略』を読みました。
- 作者: ジョアン・マグレッタ,マイケル・ポーター(協力),櫻井祐子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/09/21
- メディア: 単行本
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企業の戦略の話では、たいてい出てくるマイケル・ポーター氏。
こちらの本でも出てきていました。
古代から現代までの戦略を学べる『戦略の教室』【書評・感想】 - ビジョンミッション成長ブログ
古代から現代まで2時間で学ぶ 戦略の教室---生き抜くための勝利の全法則
- 作者: 鈴木博毅
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2014/08/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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『マイケル・ポーターの競争戦略』は、そのマイケル・ポーター氏の競争戦略について、わかりやすくまとめられています。
第1部が競争について、第2部が戦略について取り上げています。有名なファイブフォース、5つの競争要因についても紹介されています。
ファイブフォースは読んでもらうか、自分で調べてもらうとして、わたしが印象に残ったところを紹介します。
戦略とは?
「戦略は、競争にさらされた組織がいかにして卓越した業績を達成するのか、その方法を説明する。」(p.35)
戦略とは、こういうものということです。
たしかに、こういうものだとすれば、意味のあることでもありますし、考えたほうが良いことになりますよね。そうでないなら、戦略を考えても考えなくても、戦略を実行してもしなくても良いでしょうから。
独自性を目指す競争
「ポーターのいう戦略的競争とは、他社と異なる道筋を選ぶことをいう。企業は最高を目指して競争する代わりに、独自性を目指して競争することができるし、そうすべきである。この競争では価値がすべてだ。生み出す価値の独自性と、それを生み出す方法がものをいう。」(p.48)
そして、競争では、最高や一番を目指すのではなく、独自性を目指すことが大切ということです。なぜなら、同じ価値で競争すれば、利益を喰い合うような「共倒れ」に行き着くからとのことです。
ここから独自性を目指すには?という話になっていきます。
一つ紹介すると
戦略は組織がやらないことをはっきり打ち出して、初めて意味をもつ
時間や資金、資源に制約があるから、やらないことを決めるという意味もあります。ただ、それだけではなくて、制約があるからこそ、価値を生み出そうと動き始めるということがあるということです。
制約がないのであれば、機会が生まれないこともあるかもしれません。
BMWの車は、安価な交通手段を求める人には合わないとか。
BMWは、安価な交通手段を提供するということは、やらないということです。
やらないことを決める意味
やらないことを決める意味は、時間の節約や資源を集中するという意味もあるでしょう。 できないからやらない、ということもあるでしょう。
ただ、それだけではなくて、やらないこと以外の価値を生み出すために、やらないことを決める、ということです。
制約を課すことで、別の価値を探していく。そういう話です。
そして、そこに独自性が現れる。(こともある。)
マイケル・ポーターの競争戦略を知る
本書では、さらに他にも、独自性を生み出すための方法、考え方が紹介されています。
もちろん、ポーター氏の書かれている本を読むのが良いのですが、なかなかわかりにくいところもあります。まずは、本書を読んでみて、それからポーター氏の本を読んでみると、理解しやすいはずです。
ということで、競争戦略を知りたい方は、読んでみてください。
- 作者: ジョアン・マグレッタ,マイケル・ポーター(協力),櫻井祐子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/09/21
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- 作者: M.E.ポーター,土岐坤,服部照夫,中辻万治
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 1995/03/16
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