ビジネスエリートの頭脳の磨き方、勉強法、学んでいること。
何をどう学ぶか。ここで違いが出てくるというのはありますね。仮に同じような知能だとしても、何をどう学ぶかで違ってくるのではないでしょうか。だとしたら、学び方や何を学ぶかは考えたいところです。
こちらの『世界の最も野心的なビジネスエリートがしている 一流の頭脳の磨き方』では、「エグゼクティブMBA」が学ぶこと、大切にしていることなどが書かれています。
本の目次
■はじめに:世界の野心的なプロフェッショナルは、どうやって「頭脳」を磨いているのか?
■序章:「最速で結果につなげる思考」をつくる――プロフェッショナルの学びのルール
■第1章:「あらゆる相手」を動かす方法を学ぶ――大きな仕事ができるリーダーシップ思考
■第2章:「絶対に負けない交渉法」を頭にインプットする――トップエリートの知的ネゴシエーション術
■第3章:「不毛な消耗戦」から抜け出す発想をつかむ――イノベーション思考を身につける
■第4章:「勝つ方法」のすべてを頭に叩き込む――マーケットの勝者になる技術
■第5章:「世界視点」で考える――グローバルに成功できる知力をつかむ
おわりに
ビジネスエリートの学び方『一流の頭脳の磨き方』
「高速反復学習」で、結果までの時間を最短化する
「彼ら、彼女らと学んでいると、インプットからアウトプットまでのスピード感にとにかく驚かされる。実際彼らは、EMBAで学んだことを即座に現場で実行し、新たな成果と課題を持って再び学びの場に帰ってくる。」(p.24)
スピードが大切とはよく言われます。時間がかかるということは、それだけコストもかかりますから、効率化、スピードアップは大切です。
学び、実践して、また学ぶ。このサイクル、インプットとアウトプットのスピードをアップする。高速反復学習がポイントになるということです。スピードと反復。これが、学習のポイントになりそうです。
「組織や他人を変える・動かす方法」をマスターする
新しい成果を生み出すために、同じことをしているとうまくいかない。変わらないとならない。しかし、変わりたくない、そんな他人を動かす方法をマスターする。
まずは、コアチームを作る
「組織を変革するというのは、そこに属する人たちの意識を変え、ビジネスのやり方を変え、目指すゴールを変え、仕事への関わり方を変え、コミュニケーションの取り方を変えるなど、まさに「変化のオンパレード」を強いる作業だ。」(p.78)
「だからこそ、まずは数人の小グループで構わないので「同じ目標に向かい、一枚岩になれる本物のコアチーム」をつくらなければならない。」(p.79)
まずは、一枚岩になれるコアチームを作る。このチームが変革を引っ張っていくということです。
動くしかないところまで進める
「ときには、しくみやルールを変える必要もあるだろうし、その部署のボスと交渉することもよくある話だ。仕事のやり方を変えるための提案をしたり、それに必要な資料をつくることもある。そんな調整力もリーダーに求められるスキルなのだ。
そうやって丁寧に障害を取り除き、行動できる(行動するしかない)状況をお膳立てして、やっと人は動きはじめる。」(p.83)
そして、行動するしかないところまで、状況を作っていく。
そこまでやって、組織や他人は変わろうと動こうとするということです。
簡単にボタンを押したら終わり、というわけにはいかないところですね。変わる必要を認識してもらって、変わらなかったら、どんなデメリットがあって、変わったらどういうメリットがあるかを知ってもらい、そして、動かないことがデメリットが大きいことを理解・共感してもらって、その上で、これならできそう、これならうまくいくと思えるところまで作って、やっと人は変わろうと動くものかもしれません。
マインドは?
本書では、こういったリーダーシップの他に、交渉術、イノベーション、マーケティングといったことが書かれています。それらは、他の類書でも学べる部分もあります。もう少し突っ込んだところもあります。そういうのはあるのですが、考え方というかマインドの部分が、そこまで詳しくは書かれていないというのはありました。
ただ、全体を通して感じたことは、成果を上げるためにどうするかを強く意識しているというのが感じられます。
うまくいかなくていい、という考え方はしていない。必ず成果を上げるには、どういうことをやる必要があるのか、そして、なるべく速く成果を上げるにはどうしたら良いか。そんなモノの見方で交渉術やイノベーション、マーケティングなどを捉えている。本書全体を通して、そんなことを感じました。
ノウハウ・方法×熱意・徹底力
スポーツの一流選手など勝ち負けがハッキリしている世界では、勝ち残っている人は、ノウハウや方法というものも独自のものがあったりしますが、熱意や徹底力もある。そういう人や事例が多いです。
ノウハウ・方法と熱意・徹底力といったもののかけ算が、成果につながっているのだろうと思います。熱意だけではうまくいかないこともあるでしょうけれど、熱意がないとむずかしいことをやり遂げるのはなかなかできない。ノウハウや方法を見つけられるのは熱意があるからと言ってもいいかもしれません。
方法と熱意。両方があると、成果につながりやすいのでしょうね。そして、成果を上げたり、勝負に勝つのが一流なのだとしたら、両方を持っている人が、一流になれると言えそうです。
そうなると、やる気などが関係してくるというのはありますね。
やる気が出ないのは、やりたいことがハッキリしていないからかも
わたしが動くのは、やりたいことがあるから わたしも、「動きたくない」といった気持ちはわかります。何もしないで、自分の望み通り思い通りになったら、と思うこともありますから。 しかし、わたしが動くのは、やりたいこと、実現したいことがあるからです。
やる気が出ないのは、やりたいことがハッキリしていないからかも - ビジョンミッション成長ブログ
こういったことも考えてみると、熱意を持って、学んでいって、成果を上げやすくなる。こういうことはありますね。
まとめ:『一流の頭脳の磨き方』
何をどう学ぶか。ここで違いが出てくるというのはあります。
その前に、やる気や熱意というものがあると、方法やノウハウが活きてくる。
ノウハウ×熱意が成果につながる。
そんなことを、本書を読んで考えました。自分の学び方を改善したい方が読んでみると、参考になる本ですね。